飛ばない気持ち。

久々の観劇。
「やわらかい服を着て」

大好きな、久々の永井愛のお芝居!とほくほく気分だったけれど、いつもとは違う作風で間に挟む休憩が待ち遠しかった。政治的なものを否定する気は無い。あまりに直接的なことに少し面食らっただけ。

後半の人間関係が緊張を見せていくところは、深刻さがそこまでの深さではないために、自分のサークル時代をぐるんぐるん思い出して、なぜだか妙に泣けてしまった。お芝居の世界に引きずられながら、自分の過去が巡る。小さな空間の中の人間関係が愛しかった。

私がお芝居を観にいくと、わりと高い確率で大沢健さんが出ている。シンコに言った「素敵じゃないよ」という台詞が耳の奥でこだまして消えない。正しい間違ってる、良い悪いじゃなくて、素敵かそうでないかを見ている彼の視点は優しい。今回は少しとばけた役柄だったけれど、大沢さんは素敵な役者さんだと思った。

消化不良は残るけれど、いいお芝居だった。