愛情に勝るものはなし。

新宿って昔はホントに嫌いで、行く用事が出来ると軽く凹んでいたものだ。あのぐちゃぐちゃな町並みと雑多な人々が所狭しと行き交う街は、渋谷よりもめんどい場所だった、私にとって。

でもフシギなもので新宿に就活で足繁く通うようになり、何の因果か就職先も新宿に決定し(正確には新宿御苑)、新宿に毎日降り立つ生活になると、不思議と愛着が湧いてくる。
眠らない街、とはよく言ったものだ。立ち寄る場所、区画によって細かく顔を変える新宿に今は魅せられている。

今日は「にんげんドキュメント」を見てた。

新宿で24時間保育をしている保母さんに焦点をあてたもの。
保育園の中は私にとって遠い世界ではなかった。小学生の一時期を過ごした東京の端っこには、同じような光景があったから。境遇は人それぞれ、そして子どもそれぞれ。
肝っ玉よろしく、そんな全てを受け止めようとする彼女のその懐の深さ。涙が出そうになった。

雑多な街には寛容があると思う。だからこそ、大きくなるし危険も伴うけれど、ヒトの集まる魅力がある。そして何ともいえない哀しみもある。