サンサンサンさわやか３組〜♪

ビハインド・ザ・サン [DVD]

太陽の光が強いのは、影の濃さを見ればわかる。
設定は1910年代だが、今もブラジルにこのような貧しさはあるだろう。ぐるぐると回る牛たちと人生はさして変わらない。そうすでに悟っている次男・三男の寂しさよ。時間がたった現在において、世界はたしかに広くなり容易に遠い場所とつながることが出来るほどに密になったが、選択肢の多さにあえいでいる今を生きる自分は、もしかしたらひたすらサトウキビをすりつぶすために小さな円をまわり続けている牛たちの人生と、大差ないのかもしれない。そんなつまらんことも少し思った。（けれど、選べる自由があるだけマシか）
ブランコの浮遊感と、ロープを軸に空を回る、鳥のような躍動感。

「セントラル・ステーション」とはまた違う、別の感情が沸き起こるいい映画だった。

セントラル・ステーション [DVD]