盛者必衰。

六本木ヒルズに森ビルといったあの界隈。

自分は詳しいこと何一つわからんけど、あそこには去年就職関連で一度行った。



たかがビルと思ってたけど、ビルの未来的な(?)内装、バブルな高さ、そして眩暈のしそうな広さに「コレが最先端なのか」と驚いた。そしてとっさに自分の地元にあるデパートと比べたんだった。4階建てで敷地面積は驚くほど狭く、昭和をいまだ引きずっているデパートとは名ばかりのあの建物。



・・・・その差!!



断っておくけど、自分がショックだったのは新しいとか古いとか、勝ちとか負けとかってことにじゃない。そのスピードだ。時代が次々と変化を見せていくスピードに、少しばかりの衝撃を受けた。



最先端というのは、逆を返せばあっという間に古くなるということでもある。

六本木ヒルズは今は新しい。けれど20年後には、今のような脚光を浴びてはいないだろうし、意味もも持たないのだろう。反対にもう35年も古びた商店街の中で営業している地元の馴染みのデパートは20年後も変わらずに、細々と続けているんだと思う。どっちがいい悪いじゃなくて、その間にある時間的なスピードに圧倒される。地元はこれからも少しづつしか変化を見せない。それなのに、ここはどこまで進むんだろう。どこまで新しさという刺激を与えてくれるんだろう。そう考えるだけで、足元がおぼつかなくなるような不安を覚えたりもした。



そして、それを私は彼にも思ったわけです。たった10年前に会社を興したのに、あの急成長っぷり。ことあるごとに話題を振り撒いて、見てるこちらを刺激し続ける。まるで飽きられることを恐れているような。メディアの露出が増えて会社の利益も上がったらしいけど、果たして彼が何を目指しているのか、自分には全くわからんちん。会社をでかくしたいだけじゃなくて、自分の存在そのものを誇示したいんだろうけど、総理大臣になりたい、宇宙事業に参入すると言い始めたときには、本当にどうしたいんだと。いち会社のいち社長は一体どこまで自分を変化させて、新しくなっていくんだろうと。彼はもともと好きじゃないけど、テレビで見かけるたびにヘンな不安が、これまた自分の頭の中をぐるんぐるんと回り始めて仕方なかった。



そして事態は少し転がり始めたようです。



六本木ヒルズから帰途につくとき、もう夜だったのだけど、すごく近くに見えた東京タワーが無茶苦茶綺麗だったこともここに記しておく。