大人になるということ。

よい映画は導入部分を見ればわかる、と思う。匂いがする。
何と言うことは無いのかもしれないけれど、髪形にはせた思い。
それは子どもだけではなく、大人の側にしてみても、いつか巣立つための登竜門。


どこまでもいこう [DVD]

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バーバー吉野」を観てこの作品を思い出した。

「バーバー・・・」は地方の田舎町。山がすぐそばにあるところ。
「どこまでも・・・」は多摩ニュータウンの団地地区。
子どもたちのまとう雰囲気は二つの作品ではこの全く違う。それを単純に場所のせいにはしたくない。けれど、何て違うんだろう。
「どこまでも・・・」の子どもたちは既に絶望の仕方も知っている気がする。
私は昔団地のたくさんある場所で小学校の低学年を、そして山が本当に近い地方で小学校の高学年を過ごした。だからこそ、どっちもリアルだと思う。リアルというのは子どもの描写ではなく、子どもたちの親の描写。そう、大人たちは確かにこんなだった。