戦争の終わり。

アワーミュージック [DVD]

サラエボを忘れたの。

忘れてないって言いたい。でもホントはもうすぐ記憶が薄れていくよ。
テルアビブ、サラエボ、パレスチナ、イスラエル、コソボ。それぞれの地名はキーワードとなって、歴史を映し出す。
王国１「地獄」。次々に流れ出す映像のコラージュ。NHKの「映像の20世紀」を思い出す。ヒトがまるでおもちゃのよう。残酷さは、あるラインを越えた瞬間にリアルを失う。

確か、ゴダールは前作の「愛の世紀」もユーゴ紛争についての思考をめぐらせていた。

愛の世紀 [DVD]

アウシュビッツ以後、詞を書くことは野蛮だ　　アドルノ

詩はゴダールにとってのひとつのテーマか。詩は誰が書くのか。敗者は詩を持ち得ないのか。そんなの、ウソだ。