幸福について。

地上5センチの恋心 [DVD]

地上5センチの恋心 [DVD]

原題は「Odette Toulemonde」。「オデット 世界」とは?なんて無様に考えてたけど主人公の名前なんだって。この原題に対してこの邦題は素晴らしいと思う。

「朝が来たら、私は喜んで窓を開け、夜になったら、私は喜んで窓を閉めます。」

この作品のキーはすでにオデットは物語が始まった瞬間に、自分の見つけた幸福の中にいたことだと思う。自殺しようと思ったことがあってもそれを自分で対処して、ごく平凡な自分の人生にも喜びや悲しみがあることを知り、取り柄があって、自分がオデットであることを肯定できていた。

すでに彼女は知っていた。それが重要だった。
彼女の一喜一憂に気持ちが快く動かされる。とても幸せになれる映画でした。


今日観た2本はどちらも、もう若いとは言えない女性の物語。どうして日本では中年の女性が主役の映画が出ないのか、たびたび思うことがある。女性においては若さに価値を置く文化を、そろそろ一考したいところ。